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■■ 一年を通じて住まいを心地よくする7つのポイント〜パッシブデザインのすすめ〜 ■
パッシブデザインは、太陽の光や暖かさ、風といった,、住まいの周りにある自然の「心地よさ」を、積極的に住まいに取り込んでいく手法です。
日溜まりのひなたぼっこや、夏の日陰を通る風の心地よさを取り入れていくことです。
よく考えてみると、今の家づくりにおける「心地よさ」はエアコンや換気、照明といった設備がつくりだしていることに気がつきます。
日溜まりの心地よさとは異なることにも気がつきます。
パッシブデザインは、断熱・気密性能を計画的に施して建物の性能を確保したうえで、光りや暖かさ、風といった自然の「心地よさ」を、上手に住まいに取り込んでいく試みになります。
設備機器に頼る部分も、できるだけ自然の心地よさと変わらない方法、近い方法を採用していきたいと考えています。
1. 四季を通じた心地よさを得る〜気候風土に寄り添う〜
一年を通じて日の光が入り込み、季節の良い時期は窓を開ければ心地よい風がどの部屋にも入り込む。
夏は木陰の涼しさを、冬はひなたぼっこの心地よさが感じられる住まいです。

時間や四季による変化をうまく住まいに取り込みながら計画していきます。
それは、ちょっと昔の建物にヒントがありました。
昔の建物は設備機械に頼ることができません。
気候風土に合わせて、工夫を重ねて造られた住まい。
美しいとさえ感じます。
2. 光りをデザインする 
全ての部屋に太陽の光がサンサンと入り込む家が心地よいとは思いませんが、昼間照明を灯さなければならないというのも・・・。

窓から取り込む「採光」、
取り込む光りの量や強さ、雰囲気をコントロールする「調光」、
取り込んだ光りを奥まで導く「導光」。
これらの方法を組み合わせながら、各部屋ごとに心地よい明るさを計画していきます。

3. 暖かさをデザインする
全国的にみても日照に恵まれている静岡。
積極的に活用していきたいものです。

暖かさのデザインの基本は「日射取得」と「日射遮蔽」。
春や秋、冬は暖かい日差しを取り込みたいけれど、逆に夏は遮りたい。
相反することを上手にデザインする必要があります。

日射取得の手法は、「開いて取り入れる」。
日射遮蔽は「閉じて、遮ること」。
つまり、季節に応じて「閉じたり開いたり」できる仕組みを、綿密に計画していくことになります。
4. 風をデザインする
風を捉える。

静岡では昼間は海から、夜は山から吹いてくるような一般的な傾向があります。
まず、風の特徴を捉えること。
そして、風の道を平面的に、立体的に通し、暖かさのデザイン手法と同様、「閉じたり開いたり」できる仕組みを細かく計画していきます。

風通しは、涼しさをもたらすだけではなく、熱を逃がす、きれいな空気に入れ替える換気効果にも大きな役割をもたらします。

5. 断熱をデザインする
断熱をしっかりデザインすることで、冬は暖かく、夏は涼しくなります。
しかし、断熱性能を上げれば冬の保温性は上がっていきますが、逆に上げすぎると、夏は一度部屋に入った熱が室内にたまりやすくなります。

「どこまで断熱性能をあげるのか?」。

それはQ値(熱損失係数)計算等を行いながら、性能を定量化することによって、的確なデザインを施すことが可能になります。

6. パッシブデザインを補う設備など
パッシブデザインの弱点は、日差しが少ない冬の朝晩、曇りや雨の日です。
そんな部分を補ってくれる機器としておすすめしたいのが、輻射型の暖房機器です。
日溜まりのポカポカさを感じさせてくれる暖房設備で、温水をパネルに流すタイプのものや、深夜電力を利用した蓄熱式の暖房などで、薪ストーブなども輻射型になるものがあります。


7. 住まい手が見つけだす心地よさ 
パッシブデザインの特徴は、自然の心地よさを取り込みながら、自然の心地よさを「閉じたり開いたり」して調整できる仕組みをつくっていくことです。

活用というより調整していく感じです。

言いかえると、住まい手が調整できる幅を踏まえ、暮らしながら、工夫しながら、自分たちの心地よさを見つけていくことではないでしょうか。